ブラックニッカが安い理由は?なぜ低価格で販売できるのかを解説
- ウイスキー基礎知識
日本で人気のウイスキーの飲み方であるウイスキーを炭酸水で割るハイボールは、安いウイスキーを購入して飲めば、コスパの良さにおいておすすめです。
糖質・プリン体を含まないウイスキーと、糖質0%の炭酸水は健康が気になる方やダイエットをしている方にも相性がよいため、ハイボールは安いだけでなく健康を考えてお酒を飲む方法としても適しています。
ハイボールでウイスキーを普段飲みするにあたって、低価格やコスパを重視するにあたって、どの銘柄を選ぶべきか迷う方もいることでしょう。
低価格を重視するなら大容量のペットボトルタイプで購入できる国産ブレンデッドウイスキーが向いており、質にもこだわりたい場合は低価格で購入しやすいスコッチウイスキーから選ぶのがおすすめです。
この記事では、ハイボールにおすすめの安いウイスキーを紹介し、より安さとコスパを追求するための飲み方についても解説していきます。
この記事のポイント
ハイボールと安いウイスキーの相性がいい理由は3つあります。
それぞれ詳しく紹介します。
低価格で購入できるウイスキーのなかには、ストレートで飲むとアルコール感が強く飲みにくいウイスキーも存在します。
しかし、ハイボールにすればアルコールの辛みなどの飲みにくい口あたりが緩和され、飲みやすくなります。
ハイボールはウイスキーの香りを引き立て、クセのある風味を緩和してくれることから、低価格で購入できるウイスキーやクセが強いウイスキーに適した飲み方であるといえるでしょう。
また、1,000円程度で購入できる安いウイスキーと5,000円以上の予算で購入するウイスキーは、ストレートで飲めばその味わいの完成度の差は一口味わっただけで実感できるケースが大半ではあります。
しかし、高いウイスキーはハイボールにすると複雑な風味が損なわれる場合もあるため、デメリットになる可能性もある飲み方です。
そのため、ハイボールでどちらのウイスキーも飲んだとき、その差はストレートで飲んだときよりも感じられる質の差が縮まりやすいです。
高いウイスキーと比較したとき、安いウイスキーはハイボールにしたときにアルコール感が緩和されるなどのメリットが大きく、デメリットが少ないため、相性がいい飲み方として知られています。
ハイボールの魅力は、炭酸の爽快感であり、ウイスキーをハイボールにすると美味しく飲みやすくなります。
ウイスキー初心者の方にもおすすめの飲み方であり、安いウイスキーを購入すれば、飲むハードルも低いといえるでしょう。
また、ハイボールは食中酒としても最適であり、肉料理・魚料理などと合わせても相性がよく飲みやすいです。
安いウイスキーで作りやすいハイボールは、人も場面も選ばない飲みやすさがあることが魅力となっています。
ハイボールを作るために必要になる材料は、ウイスキー・炭酸水・氷であり、お店で注文する場合はレモンを添える場合もあります。
ウイスキーを低価格で購入し、ウイスキー1:炭酸水3~4の比率でハイボールを作るとすればコストはかかりにくいです。
炭酸水は市販で1本購入しても、500mlで100円程度であり、まとめ買いや、より安い炭酸水を選択すればさらにコストを落とせます。
仮にウイスキー1:炭酸水4でハイボールを作るとき、ウイスキーを50ml、炭酸水を200ml使用するため、スタンダードである700mlのボトルであれば1,000円程度で約14杯のハイボールが作れる計算です。
1杯200円の缶ビールを購入するよりも、非常に低価格でコストがかかりにくいことがわかるでしょう。
ハイボールは大量に作ってもコストがかかりにくく、銘柄の選び方などでよりコストを落としたり、美味しく飲めることからコスパのいい飲み方としてお酒好きの方から人気を集めています。
ハイボールをコスパを考えて美味しく飲むためのグッズはこちらの記事で紹介しています。
ウイスキーのおすすめグッズは? 美味しく飲むのに役立つアイテムを紹介
安さを求めるなら日本国内で製造・販売されているブレンデッドウイスキーから選ぶとよいでしょう。
低価格を重視するなら4リットルタイプのペットボトルで販売されたウイスキーがあるため、1杯あたりの値段を考慮するなら、700mlで購入するよりもコストの削減が期待できます。
また、4Lで作れるハイボールは、1杯で50mlのウイスキーを使用すると仮定したとき80本分となります。
ハイボールにおすすめの安い国産ブレンデッドウイスキーを3つ紹介します。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
画像引用:https://products.suntory.co.jp/d/4901777284326/
サントリー 角瓶は、山崎蒸溜所と白州蒸溜所のバーボン樽で熟成した原酒をブレンドした国産ブレンデッドウイスキーです。
甘みのある香りがハイボールで引き立ち、ハイボールにしてもわかるコクのある味わいが魅力となっています。
少量の180mlから通常の700ml、大容量の4Lタイプまでハイボールを飲むペースにあわせて購入できるボトルタイプが揃っています。
スーパーマーケット、コンビニエンスストアで気軽に購入しやすいことから、初めてハイボールを作る方にもおすすめです。
Dear WHISKYはサントリー角瓶の構成原酒の一部を造る山崎蒸溜所へ実際に行ってきました!蒸溜所見学の様子やテイスティングをお届けしていますので、ぜひ併せてお楽しみください!
画像引用:https://products.suntory.co.jp/d/4901777280090/
トリス クラシックは、角瓶よりも低価格で購入できるブレンデッドウイスキーであり、同じサントリーが販売しています。
控えめな甘みのある香りと、なめらかな口あたりが特徴的であり、ハイボールにすることでウイスキーを初めて飲む方でも飲みやすいです。
4Lタイプのボトルは5,000円以下の予算で購入できるため、80本のハイボールをウイスキーの価格のみを考慮して1杯約60円以下の値段で作れると考えるなら、非常にコスパがよいといえるでしょう。
容量と価格を重視して、できる限り安くハイボールを作りたいと考えるなら、トップクラスのコストパフォーマンスを誇る銘柄といえます。
画像引用:https://products.suntory.co.jp/d/4901777280090/
ブラックニッカ クリアは、ニッカウイスキーが販売する国産ブレンデッドウイスキーであり、同社を代表する知名度を持つ銘柄です。
柔らかい香りとまろやかな味わいが特徴であり、ハイボールにしたときの味わいにクセがなく飲みやすい銘柄になります。
トリス クラシックと同様に4Lタイプでありながら、5,000円以内の予算で購入できるため、低価格を重視する場合の選択肢のひとつです。
ここまで紹介した他の銘柄と比較しながら、好みの味わいであった場合はブラックニッカ クリアを普段飲みのウイスキーにすることをおすすめします。
Dear WHISKYでは、ブラックニッカ クリアを販売するニッカウイスキーのチーフブレンダーである尾崎裕美さんに独占インタビューを行いました。
チーフブレンダーの仕事や、ブレンダーをしていく中で大切にしていることなど、ウイスキーの造り手について知りたい方はこちらの記事をお楽しみください。
価格だけではなく、ハイボールにしたときの個性や質を求めたい場合は、ウイスキーの本場であるスコッチウイスキーから低価格で購入できるウイスキーを選びましょう。
国産ブレンデッドウイスキーと比較すると、単純に価格を比較したときのコスパは落ちやすいですが、ハイボールにしたとき魅力的な銘柄が揃っています。
それぞれ詳しく解説します。
画像引用:https://www.bacardijapan.jp/products/items/dewars-white-label/
デュワーズ ホワイトラベルは、ハイボールという飲み方を生み出した銘柄でもあり、アメリカ市場で高い人気を誇るスコッチウイスキーです。
華やかな香りとなめらかな味わいがハイボールに適しており、洋ナシのフルーティーさ、バニラの甘みなども感じられる旨味のあるハイボールに仕上がります。
1,000円台の低価格で購入できるスコッチウイスキーでありながら、値段以上の味わいのハイボールを楽しめるため、品質を含めてコスパを重視したい方におすすめです。
Dear WHISKYでは、デュワーズのボトルリニューアルを記念して開催された「Dewar’s 12年 DISCOVER YOUR HIGHBALL」の招待を受け、Dewar’sブランドマネージャーから実際にお話をうかがいました。
イベントの様子、会場でしか味わえないハイボールとのペアリングメニュー、独占インタビューが気になる方はこちらの記事をチェックしてください。
画像引用:https://products.kirin.co.jp/alcohol/whisky_brandy/detail.html?id=6056
ホワイトホース ファインオールドは、スコッチウイスキーの特徴であるスモーキーさが感じられる銘柄です。
ハイボールにしても燻製のようなスモーク感が感じられ、フルーティーな味わいに、まろやかな口当たりとドライな後味が楽しめます。
昔ながらのクセのあるスコッチであるものの、ハイボールにすることで飲みやすくなり、クセのある味わいを低価格で楽しめるのが魅力です。
画像引用:https://www.ballantines.ne.jp/products/finest.html
バランタイン ファイネストは、スコッチを代表する銘柄のひとつであるバランタインのスタンダードボトルです。
華やかで甘い香りが感じられ、バランスよく滑らかな風味はハイボールに限らず、さまざまな飲み方もできるコスパのいい銘柄です。
ロックや水割りなど、ハイボール以外の飲み方もしたいと考える方は、バランタイン ファイネストであれば対応しやすいといえるでしょう。
バランタインの種類やおすすめは?味の特徴や飲み方についても解説
安いウイスキーで作るハイボールのコスパのいい飲み方を考えるうえで重要なポイントを3つ紹介します。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
700mlのウイスキーを購入するよりも、4Lタイプのウイスキーを購入すれば、1mlあたりの価格が安くなりやすいため、コスパが良いです。
そのため、大容量のボトルタイプが販売されている場合は、700mlではなく4Lのペットボトルを購入するほうが、低価格でハイボールを作りやすくなります。
ただし、長期的に保存する場合は、天使の分け前と呼ばれるウイスキーの保存状態・保存期間によってウイスキーが蒸発する現象が発生する可能性があります。
また、長期保存ではウイスキーの風味が劣化する可能性もあるため注意が必要です。
天使の分け前の蒸発により思ったようにコストの削減ができない場合や、品質の劣化によりボトル購入後の後半となる晩酌が楽しめなくなる可能性があります。
そのため、4Lのボトルの購入は、毎日ハイボールを飲む方やご家族を含めて飲む場合など、消費量が大きい場合に適した飲み方といえます。
飲酒の頻度が低い場合や、1週間で飲む量がけっして多くない場合は、ご自身の消費量にあわせてボトルを購入するほうがコスパがよくなるといえるでしょう。
ウイスキーと炭酸水では、炭酸水のほうが安く購入しやすいことから、ウイスキーの量を減らすことで、よりコスパを求められます。
例えば、300mlのハイボールを作ると仮定したとき、ウイスキー1:炭酸水3の割合で作る場合は、75ml:225mlになり、ウイスキー1:炭酸水4で作る場合は60ml:240mlとなり、使用するウイスキーの量に15mlの差が生じることになります。
1杯作る場合では大した差ではないかもしれませんが、10杯作るなら150ml、100杯作るなら1,500mlとなり、作る回数が増えるほどコストパフォーマンスにも影響してきます。
ウイスキーの味が薄くならない程度に、ウイスキーと炭酸水の比率を見直すと節約とコスパの上昇につながるといえるでしょう。
もちろん、濃いめのほうが好みである場合など、ご自身の趣向を無視してまで見直すべき項目ではないため、アルコールの摂取量を抑えたいなどの特別な理由がない場合は、ご自身の好みで作ることをおすすめします。
ウイスキーと炭酸水の量を測る道具など、ウイスキーを飲むのに役立つ道具はこちらの記事で紹介しています
ウイスキーではなく、炭酸水のコスパをよくする方法には、炭酸水メーカーを使って自宅で炭酸水を作ることが挙げられます。
炭酸水メーカーは、ハイボールの爽快感にも影響を及ぼす強炭酸の質のいい炭酸水を作れる道具です。
シリンダー式とカートリッジ式の2種類があり、ガスシリンダーまたはカートリッジをセットして使用するため、それらの費用がコストになります。
価格で考えるなら、炭酸水メーカーの購入費用を初期コストとして、ガスシリンダーやカートリッジのコストと市販の炭酸水のコストを比較し、初期コストが回収できるほどハイボールを作るのであればコスパがいいといえるでしょう。
コストがかかることを許容しても炭酸水の質を重視する場合や、ハイボールを作る本数が多いことから市販品を購入するより、炭酸水メーカーで作ったほうがコスパがよい場合に炭酸水メーカーはおすすめです。
ハイボールは炭酸の爽快感により、安いウイスキーも美味しく飲みやすい方法であり、コスパを重視して飲酒を楽しむなら、安いウイスキーでハイボールを楽しむのがおすすめです。
物価高などで節約が重要になる状況ではありますが、毎日の晩酌だけは欠かしたくない場合は、ハイボールでコスパを重視した飲酒に換えるのは選択肢のひとつです。
糖質やプリン体を含まないハイボールは健康にもいいお酒であるため、適量を守って飲めば、節約効果だけでなく飲酒の満足度も上昇することでしょう。
ウイスキーの健康効果についてはこちらの記事で紹介しています。