今回は、Barのフランチャイズ展開というほとんど前例のない取り組みを進める、「お酒の美術館」事業統括部部長の長田隆志さんへ単独インタビューを行いました。
私たちの生活に溶け込んでいるコンビニのイートインスペースを活用するというユニークなアイデアの裏話から、Bar業界にかける熱い想いまで、とことんお伺いしました。
特にフランチャイズ展開の成功の秘訣は必見です!ぜひご覧ください!
お酒の美術館は、オールドボトルの品揃えが業界随一であるBarです。希少なウイスキーやブランデーを多数用意しているにもかかわらず、リーズナブルな価格設定であるところが魅力です。また、お店のほとんどが路面店であり、街中に馴染んでいることから、いつでも気軽にお立ち寄りいただけます。西日本では本店のある京都を中心に大阪・広島・福岡・鹿児島、関東圏では東京・千葉・神奈川など、全国になんと50店舗以上もお店を構えています。
Dear WHISKY: お酒の美術館は、フランチャイズ展開をしているため、Barでありながら全国各地に店舗があると思います。なぜ、フランチャイズ展開という試みに挑戦しようと考えたのでしょうか?
長田さん: カフェであれば、スターバックスさんやドトールコーヒーさん、コメダ珈琲店さんなど、チェーン店は数多くあり、トップのスターバックスさんでその数は、国内で1700店を超えるほどです。しかし、Barは個人経営のお店が圧倒的に多く、そもそもチェーン店もほとんどありません。そこで、フランチャイズシステムを活用してのBarのチェーン展開に挑戦し、より多くの人にBarを身近に感じてもらいたいと考えました。
Dear WHISKY: 仰る通り、カフェや居酒屋は全国に店舗があるのに、Barにはチェーン店がほとんどないですね! フランチャイズ化するに当たって、どのようなことにこだわりましたか?
長田さん: 明るい時間からオープンすることに加えて、お客様が気軽に入りやすいように、路面店にすることにこだわりました。雑居ビルの空中階にあるなど、入りにくい場所にお店があると、なかなか気軽には立ち寄りにくいですよね。敷居の高さというものも感じますし。 また、路面店だけではなくて、5店舗目にはコンビニ内にオープンしました。他にも、駅の改札内にも店舗を構えました。みなさんが少しでもBarに気軽に行くことが出来る様、場所にはこだわりました。
入りやすい路面店
Dear WHISKY: コンビニに併設したBar… 本当に面白いです!反響はいかがでしたか。
長田さん: 大反響でした。コンビニ併設型の「お酒の美術館」は、「フードは全てコンビニからの持ち込みが可能となっていて、「お酒の美術館」ではドリンクのみの提供となっています。※通常店舗はフードも提供しています。 今のコンビニのフードはとてもクオリティが高いので、来店したお客様のほとんどがコンビニでおつまみを購入します。 これが話題性を呼んで、ブレイクしました。コンビニだと面白いことに、少し高いおつまみでも売れることに気がつきました。また、コンビニから流れてくるお客様もいて、来店者数が一日100人にのぼる日もあります。 イートインを改装して、5坪~8坪程度のスペースですのでスタッフも1名、ワンオペでまわせます。コンビニ併設は“コンビニバーⓇ”という形で今後も出店が増えていく予定です。
コンビニに併設している店舗
Dear WHISKY: 駅にある店舗は、どういった雰囲気なのでしょうか?
長田さん: 駅の改札内にある店舗は、ドアのないフルオープンの店舗ですのでお店に入りやすい上に、お客様が家に帰る途中に1杯だけ飲んで帰るなどといった飲み方もしやすくなっています。通勤の方にとっては毎日使う駅ですから週5日来店される方もいらっしゃいます。 また、待ち合わせのための「0次会」として利用していただくこともあります。「お酒の美術館」が日常のエッセンスを提供できているのではないかと思っています。
ドアがないフルオープンの形の店舗
Dear WHISKY: Barがお客さんの日常に溶け込んでいるのですね!Bar初心者でも、気軽に立ち寄れるところが魅力的です。
Dear WHISKY: 逆に、フランチャイズ展開するに当たって、難しかったことはありますか?
長田さん: 一つ一つの店舗で経営者が異なりますので、直営店舗と違って1から10まで同じことができるわけでないのでその辺りに難しさは感じました。でもその分、店舗ごとの特徴やオリジナリティを出すことができるメリットがあります。直営店では思いつかないことを行なって、成功するケースもあります。
店舗ごとに異なるウイスキー
Dear WHISKY: 最後に、今後の展望がありましたら教えてください!
長田さん: 2023年はジャパニーズウイスキー誕生100周年ですのでそれに合わせて2023年は「お酒の美術館」100店舗達成を計画しています。「気軽に飲みに行くなら、お酒の美術館だよね」というイメージを浸透させていきたいです。 お酒の美術館は“あらゆる生活シーンにBar文化を”という理念のもと、今後も様々なシーンに展開していく予定です。 チェーン店としてのBarが浸透すれば、Barに行くハードルが下がってBar人口が増えますし、Barやお酒を知ってもらう入り口にしてもらえたらと思っています。
Dear WHISKY: 今後の「お酒の美術館」さんの広がりとBar業界全体の動きに目が離せませんね! ありがとうございました!
以上、「お酒の美術館」事業統括部部長の長田隆志さんへの独占インタビューでした!
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