ニッカ 鶴が終売した理由は？ 竹鶴政孝氏の最高傑作の種類と味わいを紹介

ニッカ 鶴は、ニッカウイスキーからかつて販売されていた終売した銘柄であり、竹鶴政孝氏の最高傑作のウイスキーとして知られています。

日本のブレンデッドウイスキーの最高峰ともいえる銘柄であったことから終売を惜しむ声は多く、現在でも高い人気を誇っています。

代表的な種類は17年になりますが、蒸溜所限定ボトルを含むいくつかの種類があるため、古酒を取り扱う店やオークションなどでどうしても手に入れたいなら違いについて知っておきたいところです。

この記事では、ニッカ 鶴が終売した理由を解説し、種類と味わいを紹介します。

ニッカ 鶴とは？

ニッカ 鶴とは、かつてニッカウイスキーから販売されていた17年熟成のブレンデッドウイスキーです。

ニッカウイスキーの創業者である竹鶴政孝氏は、妻リタとともに生涯をかけてウイスキーを製造しますが、鶴は竹鶴氏の晩年に作られています。

鶴を完成させた3年後に竹鶴氏は亡くなっていることから、ニッカ 鶴は竹鶴政孝氏の生涯をかけた最高傑作であるといわれているのです。

しかし、竹鶴政孝氏の最高傑作であるニッカ 鶴は、2015年に終売となってしまいました。

ニッカウイスキーにとって創業者の最高傑作を終売することには、大きな葛藤を覚えたことは想像に難くないことですが、終売せざるを得なかった事情があります。

ニッカ 鶴が終売した理由

ニッカ 鶴が終売した理由をその背景から原因まで詳しく解説します。

それぞれ詳しく見ていきましょう。

『マッサン』の影響などによるジャパニーズウイスキーブームの到来

2015年は、ジャパニーズウイスキーブームの真っただ中にある年であり、NHKの連続テレビ小説ドラマ『マッサン』が放送されたのは2014年のことです。

『マッサン』は竹鶴氏をモデルにしたドラマであり、ウイスキー造りに生涯を捧げた竹鶴氏の人生を描いた作品であり、このドラマのヒットがジャパニーズウイスキーブームを加速させました。

また、2010年代頃からジャパニーズウイスキーは日本だけでなく、世界的な品評会での高評価を理由に世界中で注目されるようになり、世日本以外の需要も拡大している時代でもあります。

ジャパニーズウイスキーブームの到来は喜ばしいことではありましたが、急激なウイスキーに対する需要の増加は、ニッカ 鶴をはじめとする多くのジャパニーズウイスキーの販売に影響することとなりました。

ニッカウイスキーにおける原酒不足の深刻化

ジャパニーズウイスキーブームの到来は、国内のウイスキー消費量の増加、海外需要の拡大にともない、蒸溜所でストックしている原酒が減少しはじめ、生産が追いつかない状態となりました。

ウイスキーは熟成に年数を要することから、急激な需要の増加に対応しにくいお酒です。

蒸溜所も需要を予測しながらウイスキーを生産しなければ経営が成り立たないことから、急激な需要の増加を見越した製造はできません。

ニッカウイスキーも同様に原酒のストックを大きく減らしており、原酒不足に悩まされることになりました。

そして、2015年には現在のラインナップでウイスキーを販売していくことが困難な状況となります。

ニッカウイスキーは、自社のシングルモルトの余市、宮城峡の終売を決め、ノンエイジのみの販売に切り替えました。

そして、その後にニッカ 鶴の終売が決まり、この年にニッカウイスキーから販売される多くの熟成年数の長い高級ウイスキーが販売終了となりました。

現在も販売しているニッカウイスキーのウイスキーはこちらの記事で紹介しています、

ニッカウイスキーのおすすめの種類と定価についてご紹介！

ニッカ 鶴の種類と味わい

ニッカ 鶴の種類と味わいを紹介します。

それぞれ詳しく見ていきましょう。

ニッカ 鶴 17年

画像引用：Amazon.co.jp

ニッカ 鶴 17年は、かつて販売されていたジャパニーズウイスキーの最高峰と呼ばれたブレンデッドウイスキーです。

熟成年数の長さから、フルーティーで甘みのある味わいと、まろやかな口あたりから一口飲んだだけでも高級感がわかります。

しかし、ブレンドされている余市の個性があらわれており、ピリッとしたスパイシーな辛みが味わえることが特徴です。

終売によって古酒市場を中心に大きく値上がりしており、入手困難なウイスキーとなりました。

ニッカ 鶴（蒸溜所限定）

画像引用：https://item.rakuten.co.jp/auc-nakanosaketen/10011703/

ニッカ 鶴には蒸溜所限定で販売されているボトルが存在しており、こちらはノンエイジの鶴となっています。

ノンエイジのボトルではありますが、熟成を感じさせる樽香からどこか上品さを感じさせてくれます。

鶴の特徴であるフルーティーな風味とピリッとしたスパイシーさはこちらのボトルでも味わえます。

味わいの方向性は一致していることから、17年のニッカ 鶴の入手が難しい場合はこちらのボトルの購入を検討してもいいかもしれません。

ニッカ 鶴 白瓶（陶器製）

画像引用：https://store.shopping.yahoo.co.jp/first19782012/4000344.html

ニッカ 鶴の陶器製ボトルであり、ガラス製のボトルであるニッカ 鶴 17年が発売される前に流通していたものです。

ボトルデザインがおしゃれであることから、プレゼントや飲み終わった後などにはインテリアとして飾るにも最適です。

販売されていた時期が昔であることから、入手困難ではありますが、ボトルデザインも含めて鶴を手元に置きたい方は探してみましょう。

まとめ

竹鶴政孝氏の最高傑作といわれるニッカ 鶴の終売の理由とその種類を紹介しました。

現在は終売していることから入手するためには、当時の定価以上のプレミア価格での取引が必要になります。

ブレンデッドウイスキーの最高峰と呼ばれた竹鶴氏の最高傑作を飲みたい方は古酒市場などで探してみましょう。