キンクレイス蒸留所

キンクレイスは、1927年にシーガーエバンス&カンパニーが設立したグラスゴーのストラスクライド・グレーンウイスキー蒸留所内に存在した蒸留所です。シーガーエバンスは、1957年にストラスクライドに2台の銅製蒸留器を設置しキンクレイスと名付けました。工場内にキンクレイスの蒸留器を設置する以前、1936年にシーガーはロングジョンブランドを買収し、スコッチウイスキーの製造を始めていました。わずかにスモーキーでフルボディのキンクレイスのウイスキーは、シングルモルトとして公式に瓶詰めされることはありませんでしたが、そのほとんどがロングジョンブレンドに使用されたことは間違いありません。1900年代半ばには、ガーンヒース、ロックサイド、インバーゴードンなどスコットランド全土の蒸留所で、モルトとグレーン2つの蒸留酒を製造する蒸留所が誕生しました。それは北米向けの特産品になり、ストラスクライドのモルトウイスキー蒸留所であったキンクレイスも例外ではありませんでした。

1975年にシーガーエバンスはイギリスのビール会社ウィットブレッドに売却されました。グレーンウイスキーとニュートラルグレーンスピリットがより将来性があると考えたウィットブレッドは、ストラスクライドの生産能力を高めるためにキンクレイスの蒸留器を撤去しました。今日、ストラスクライドはグラスゴーで唯一のグレーンウイスキー蒸留所であり、シーバスブラザーズによって運営されています。