イングリッシュウイスキーの品質・多様性を保護し、高まる需要に対応することを目的としたイングリッシュ・ウイスキー・ギルド(EWG)が設立された。ギルドとは、同業者組合のことだ。
EWGは、イングリッシュウイスキーの生産量を2023年までに2019年度比で189%増加させる計画である。15の設立メンバーは以下の通り。
詳細は、EWGの公式サイトを参照。
ホワイト&マッカイ社のマスターウイスキーマネージャーGregg Glassは、スコッチウイスキーに外国産ではなくスコットランド原産のオーク樽を使用する「スコッチ・オーク・プログラム」を発表した。
現在、スコットランド原産のオーク材がウイスキー造りに与える風味の変化・特徴を明らかにするための実験が進んでいる。タムナヴーリン、ジュラ、フェッターケアンなどの蒸留所が参加している。
詳細はこちらを参照。
アイルランドのティーリング蒸留所は、木材がウイスキー生産に与える影響にフォーカスした”Wonders of Wood”シリーズを発表した。非常にユニークな木材を熟成に使用することで、アイリッシュウイスキーの風味の限界を押し上げるのが目的だ。
その足がけとして、Virgin Chinkapin Oakをヨーロッパ市場で販売開始。アイルランドツリーカウンシルと提携し、売り上げの一部は植林のための寄付に充てられる予定だ。
独立系ボトラーのダグラスレインは5月、人気のビッグピートシリーズのスペシャル・エディションを発表した。ビッグピートとは、ピートの風味を全面に押し出したアイラ島のブレンデッドウイスキーである。
このボトルは、ウクライナ危機に対する5ポンドの寄付を募り、寄付者の中から抽選で選ばれた1人に送られる。キャンペーン期間(2022年4月26日~5月31日)を通して3,000ポンド以上の寄付が集まっており、収益の全てはDisaster Emergency Committee’s Ukrainian Humanitarian Appeal(ウクライナ難民を支援するための慈善団体、災害緊急委員会)に送られる。
ボトルにはウクライナ国旗の青と黄色が使用され、ポートエレン蒸留所のシングルモルトが99%使用された、超レアウイスキーである。
高さ1.8メートル、325リットルの巨大なウイスキーボトルが5月25日、140万ドルで落札された。マッカラン蒸留所の32年熟成のシングルモルトである。
「イントレピッド(The Intrepid)」と名付けられたこのボトルは昨年、「世界最大のウイスキーボトル」としてギネスに登録されていた。140万ドルは、ウイスキーのオークション史上、最も高額な取引価格の1つとなった。
バルブレア蒸留所は、スコットランドの映画監督David Eustaceと提携し、約1分半の映像を作成した。蒸留所マネージャーのジョン・マクドナルドも出演している。
映像は“Precious Time”(貴重な時間)と名付けられ、長い時間を要するウイスキー造り、独特な価値観、時間の考え方に迫る。バルブレア蒸留所の生産技法、ハイランドの美しい地域にもフォーカスが当てられている。
5月26日よりbalblair.comでオンライン公開中。
共同設立者のエリクサーディスティラーズは、着工から6ヶ月を経て蒸留所の名前をPortintruanにすることを発表した。
主に敷地内のフロアモルティングから得られた麦芽を使用し、蒸留には直火式のウォッシュスティルを使用する予定だ。また、すべての製品で異なるフェノールレベルの使用を計画しており、それぞれ独特な風味が期待できる。さらに、持続可能なウイスキー生産を実現するため、バイオディーゼル燃料や水の使用量に応じた熱ループなど最新技術が多く投入されている。
The Scotch Malt Whisky Society (SMWS) を所有する Artisanal Spirits Company plc (ASC) は、同協会のグローバル会員数の伸びが予想をわずかに上回り、前年比25%増の35,000人強に達したと発表した。
SMWSとは、170 を超える蒸溜所からカスクを購入、ボトリングして会員に直接販売する会員制クラブだ。ラベルに蒸留所を明記せず、数字で表記することでも知られている。日本では、こちらのサイトから購入可能。
イギリス国際貿易省は、現在進行中の英国=オーストラリア間の貿易協定には、スコッチウイスキーに対する5%の関税撤廃が含まれる可能性を明らかにした。
オーストラリアはスコッチ・ウィスキーの輸出先として8番目に大きな市場であり、昨年の輸出額は1億1300万ポンドに相当する。
こうした協定は、スコットランド企業にとって、より広範なアジア太平洋自由貿易圏である環太平洋パートナーシップ協定(CPTPP)への重要な入り口となる。CPTPPは、オーストラリア、カナダ、日本、ニュージーランド、ベトナムを含むGDP8.4兆ポンドに相当する貿易圏で、英国は今年後半の加盟を希望している。
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