12月17-18日に、東京都のベルサール高田馬場で「JAPANESE FES 2022 in TOKYO」が開催されました!
イベントレポ―ト第1弾として、ジャパニーズフェス全体の概要やトークショー、ウイスキー文化研究所代表の土屋守さんへのインタビュー記事を公開しています。
【イベントレポート】JAPANESE FES 2022 in TOKYO 第一弾
また、イベントレポ―ト第2弾として、ジャパニーズフェスに参加した蒸溜所の皆様へのインタビュー記事を公開しています。まだの方は、そちらも是非ご覧ください。
【イベントレポート】JAPANESE FES 2022 in TOKYO 第2弾
今回はそちらに続く第3弾ということで、引き続き蒸溜所の皆様にクローズアップしたインタビュー記事になります。
株式会社篠崎の運営する新道蒸溜所は、焼酎・ジンを製造する朝倉蒸溜所に続いて、2021年に設立されました。新道蒸溜所のコンセプトは「森から育てるウイスキー」であり、同社が大分県日田市にて林業も行っていることから、広葉樹の植樹を行い、将来的には自社林から材料を収集し、桶や樽をまかなうことを検討している。2021年8月に蒸溜を開始した新道蒸溜所のウイスキーは3年後に販売される予定です。
Dear WHISKY: 今回なぜジャパニーズフェスに参加を決めたのですか?
新道蒸溜所: 新道蒸溜所のウイスキーを1人でも多くの皆様に知って頂きたいと思い参加させていただきました。新道蒸溜所では、将来を楽しみに、そして安心して頂けるような原酒を作っています。
Dear WHISKY: ウイスキーを飲み始めたばかりの方におすすめな飲み方はありますか?
新道蒸溜所: 弊社が商品化しております「ニューメイク」であれば、度数60%ございますので、20%~25%程に加水して、重層的な香りを感じることが出来ると思います。ウイスキーは「香りのお酒」とも言われますので、アルコール感と風味や甘みの調和を感じて欲しいです。
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丹波蒸溜所は、2018年からウイスキー製造を開始、2022年4月に初のシングルモルト「丹波」を発売しました。仕込み水には、古来より清酒造りにも使用されてきた軟水を使用し、最新型の仕込み設備を用いたウイスキーに最適な麦汁の仕込みを行っています。 麦芽粉砕や濾過条件における詳細な設定など、新鋭の機器にしかできない多彩なオペレーションにより良質な麦汁の製造に取り組んでいます。蒸溜器は、スコットランド・フォーサイス社製のポットスチルを使用しており、本場スコットランドの製法を目指しつつ、新鋭の多彩なオペレーションを強みとしています。
Dear WHISKY: 今回ジャパニーズフェスに出展を決めた背景は何ですか?
丹波蒸溜所: 2022年4月に初めてシングルモルト「丹波」をリリースした際に、ウイスキー文化研究所のガロアさんから取材をしていただき、3月のイベントに出展のお誘いをいただいたため、参加させていただきました。3月のイベントでは、多くの方との交流がありとても勉強になったため、今回のイベントも出展を決めました。
Dear WHISKY: 焼酎などを昔から行っていた中で、なぜウイスキー事業を始めたのですか?
丹波蒸溜所: 私たちは 「なによりまずはやってみる」 という精神を大切にしています。2018年くらいにウイスキーの免許が取れそうだったのでウイスキー造りに挑戦することを決めました。当初は、ウイスキーの知識や経験が無かったため、外部の方々に様々なことをお聞きしました。そして、約3年間の熟成を経て、今回ブースでお出ししている「丹波」が完成しました。この「丹波」はノンチルフィルタード・ノンカラーで600本しかありません。もう少し熟成させた方がより美味しいウイスキーに仕上がるかもしれませんが、皆様からの評価・飲み手の方の評価を聞くという意味合いも兼ねて、少量ですがリリースいたしました。
Dear WHISKY: 丹波蒸溜所のウイスキーの特徴や強みは何ですか?
丹波蒸溜所: 焼酎の蒸溜器を使用していると未熟感が残ってしまうことが主な課題でした。そこで、蒸気が当たるポットスチルの上の部分に銅製の板をつけるなどの工夫を行い、未熟な匂いを除去しました。また、ピートをいれることで未熟感のカバーをしました。 この「銅製の板+ステンレス+ピート」の組み合わせによって「丹波」の味を造り出しています。 私たちは、日本酒やビールも製造しているので、このような組み合わせというノウハウを活かした独自の試みができるということが強みであると思います。
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ウイスキー造りに適した冷涼な気候と上質な水に恵まれている北海道・ニセコ町に位置する蒸溜所です。ウイスキーだけでなくジンの製造も行っており、アイヌ語で「続く」という意味を持つ「ohoro GIN(スタンダード)」は東京ウイスキー&スピリッツコンペティション(TWSC)で銀賞を受賞しました。
Dear WHISKY: なぜウイスキー事業をニセコで始めようと考えたのですか?
ニセコ蒸溜所: 弊社の代表の南雲は元々、弊社のグループ会社でもある新潟・八海醸造の代表でもあり、以前から地元のスノーリゾートの活性化をヒントを探るためにニセコをたびたび視察していたことが発端となり、通ううちに町の方とも親しくなり、町からもお誘いいただき、この自然豊かな土地であれば私たちの目指すウイスキーが出来る場だと感じ、挑戦したいという思いが強くなり、ニセコでウイスキー造りを行うことにしました。ニセコという場所は、豪雪地帯ならではの上質な軟水に恵まれた上、道内でも気温が下がりすぎない土地柄で良質な農作物が採れる地域です。ニセコの豊かな自然をウイスキー造りに活かすことができれば、最高の品質のウイスキーを造ることができると思い、始めることを決めました。
Dear WHISKY: ニセコ蒸溜所さんが目指しているものは何ですか?
ニセコ蒸溜所: ニセコという自然に恵まれた地域の特性を活かし、この土地と共生しながら、ともに発展し、日本らしい綺麗で上品で繊細でかつバランスの取れたジャパニーズウイスキーを造っていきたいと考えています。
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薫風の森に寄り添うウイスキー蒸溜所「山鹿蒸溜所」は、2021年11月に完成し、2022年3月26日にグランドオープンしたウイスキー蒸溜所です。豊かな自然が育む良質の水、四季折々の寒暖の差が大きく、湿度が高いといったウイスキー造りに適した特性を持つ山鹿の大地に設立されました。
Dear WHISKY: 今回のジャパニーズフェスにはどのような経緯で出展を決めたのですか?
山鹿蒸溜所: ジャパニーズフェスへの出展は今回が初めてとなります。2021年11月の竣工からちょうど1年というタイミングでもあり、1周年を記念して出展させていただきました。
Dear WHISKY: 山鹿蒸溜所の特徴や強みと言えばなにがありますか?
山鹿蒸溜所: 夏は40℃、冬は-5℃という寒暖差が激しい山鹿盆地の気候は一つの特徴として挙げられます。
Dear WHISKY: 山鹿蒸溜所の今後の展望について教えてください!
山鹿蒸溜所: 2025年以降に1stを出す予定です。今回の出品させて頂いた「YAMAGA NEW BORN 2022」は12月1日の時点で全国に3421本しかありませんが、業務店やBarなどで取り扱っていただき、できるだけ多くの人に飲んでもらいたいと思っています。
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遊佐蒸溜所は、2018年に山形県遊佐町に誕生した蒸溜所です。2022年2月には蒸溜所初のシングルモルト ジャパニーズウイスキーをリリース。丁寧な「ものづくり」で遊佐の風土を纏った世界に一つのジャパニーズウイスキーを日々探求しています。
Dear WHISKY: 今回のジャパニーズフェスにかける想いは何ですか?
遊佐蒸溜所: このようなイベントは、自分たちが出しているお酒を飲む方々と交流することができ、直接お話を聞ける貴重な機会だと考えています。だからこそ、次の商品のためにも皆さんの率直な意見を伺いたいと思っています。
Dear WHISKY: 山形県は日本酒が有名な中で、なぜウイスキーを選ばれたのですか?
遊佐蒸溜所: 多くの要因はあるのですが、元々焼酎も製造していたため同じ蒸溜酒でということがありました。また、ウイスキーになれば地元だけではなくて、海を越えて海外のお客様にも直接的に味を感じてもらうことが出来るからです。
Dear WHISKY: ウイスキーを飲み始めたばかりの初心者に向けてメッセージはありますか?
遊佐蒸溜所: 遊佐蒸溜所のウイスキーは、綺麗な水をベースに使用しており、品質に非常にこだわっています。そのため、ジャパニーズフェスなどの機会でぜひテイスティングして頂きたいです。また、バーでも取り扱っていただいておりますので、是非とも皆さんに遊佐の魅力を気軽に味わって頂ければと思います。
遊佐蒸溜所の詳細はこちら 遊佐蒸溜所ホームページ
2022年10月に新潟県村上市にオープンしたばかりのグレーンウイスキー専業の蒸留所です。今回のイベントでは、北海道産コーンを主体とし、kothe社のハイブリットスチルで蒸留したグレーンウイスキーをお披露目しました。
Dear WHISKY: ジャパニーズフェスの出展経緯は何ですか?
吉田電材蒸留所: 吉田電材蒸留所は、2022年の10月に開業したばかりです。自社の蒸留所がスタートしたことを機に、そのお披露目という意味合いをこめて参加させていただきました。
Dear WHISKY: 吉田電材蒸留所のウイスキーの特徴とは何ですか?
吉田電材蒸留所: 今回のマッシュビルは、原料の70%を北海道産のデントコーン、残り15%ずつをライモルトと大麦麦芽という構成で原酒を造っています。北海道で今年採れたデントコーンを使用しており、フレッシュさが売りです。度数62%にもかかわらず甘みがあり、穀物をしっかり感じられる味わいになっています。
Dear WHISKY: ウイスキーを最近飲み始めたばかりの方にメッセージをお願いします!
吉田電材蒸留所:ジャパニーズウイスキーには、様々な蒸溜所があります。それぞれ個性が強いものばかりですので、ウイスキーってこんな味もあるんだ!という風にそれぞれのウイスキーの違いを楽しみながら飲んでほしいと思います!
吉田電材蒸留所の詳細はこちら 吉田電材蒸留所ホームページ
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