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ウイスキー用語集!熟成期間やテイスティング用語などを解説

2021.11.26 / 最終更新日:2021.11.26

ウイスキーのカスク投資に興味を持っても、ホグスヘッドや、ニューメイクなどの用語が分からず困ってしまった方もいるのではないでしょうか。

カスク投資を始めるならウイスキーに対して深い理解があるほうがいいのは間違いありませんが、最低限必要なのは樽に関する用語と、熟成期間に関する用語と、製造地に関する用語の3種類になります。

これらの用語を覚えるだけでウイスキー初心者でも投資を始めやすくなるので、ウイスキー樽の情報を見てもよく分からなかった方は必ず確認するようにしましょう。

また、実際にカスクに投資をした場合、誰かに話したときに銘柄の名前をいっても伝わりにくいですし、具体的な銘柄名を伏せたまま、どのようなテイストを持つウイスキーに投資しているのか説明したいときがあるかもしれません。

この記事ではカスク投資に関する用語に加えて、投資したウイスキーの味を説明するのに便利なテイスティング用語についても解説します。

この記事のポイント

  • ウイスキーのカスク投資に関する用語を解説
  • 味を説明するのに役立つテイスティング用語を紹介

ウイスキー樽に関する用語

弊社が運営する「カスクインベストメント」では、カスク投資用の樽を購入できますが、ウイスキー樽の情報を閲覧する際にはさまざまなウイスキー樽に関する用語が出てきます。

樽に関する情報を正しく理解するために、まずはウイスキー樽に関する基礎的な用語を覚えていきましょう。

カスク(Cask)

英語で樽(タル)はCask(カスク)と呼びます。ウイスキーの原酒を貯蔵する役割だけでなく、熟成する役割を果たし、長い間ウイスキーの原酒は樽の中で時を過ごします。どの樽で熟成させるかによって味わいが決定付けられるため、ウイスキーにとってカスクは材料の一部とも呼べる重要な存在です。

シェリー樽(Sherry Cask)

スペインの酒精強化ワイン「シェリー酒」の熟成に使用したカスクをシェリー樽と呼びます。初めてウイスキーの熟成がおこなわれたカスクであり、スコッチウイスキーの熟成において伝統的に使用されてきました。シェリー樽によって熟成されたウイスキーは果実のように甘い香りと風味が付与されます。

バーボン樽(Bourbon Cask)

アメリカのバーボンウイスキーの熟成に使用されたカスクはバーボン樽です。シェリー樽の希少価値が高まり、安定して供給できなくなったことから、バーボン樽が代替として使用され、現在のウイスキー熟成の主流となっています。バーボン樽によって熟成されたウイスキーはバニラやカラメルの強い甘みが目立つ味わいに変化します。

カスクインベストメント」では他にもさまざまな樽を取り扱っているので、ウイスキー樽の種類について詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。

ウイスキー樽の種類で味わいは変わる!それぞれの特徴をご紹介

ホグスヘッド(Hogshead)

容量の目安は250リットルほどの樽のサイズであり、ウイスキーを詰めたときのカスクの重さが豚一頭の頭の重さと一致することからホグスヘッドと呼びます。出来上がっているカスクを一度解体して、側板を削って、胴回りを大きくしているのが特徴であり、貯蔵効率を高め、熟成後のウイスキーに与える樽香の影響を弱める狙いがあります。

バット(Butt)

ラテン語で大きな樽と呼ばれる、約500リットルの貯蔵ができるカスクのサイズになります。主にシェリー樽に採用されるカスクのサイズであり、シェリーバット(Sherry Butt)と呼ばれるのが一般的です。樽の種類と大きさを明確にするために、バーボン樽でホグスヘッドサイズであれば、バーボンホグスヘッド(Bourbon Hogshead)と表記されます。

ウイスキー樽の大きさについて詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。

ウイスキー樽はサイズや大きさによって種類が異なる!容量別にご紹介

ファーストフィル(Firstfill)

ファーストフィルはウイスキーの熟成に初めて使用される樽のことです。シェリー樽やバーボン樽も一度別のお酒に使用された樽ではありますが、ウイスキーの熟成から数を数えて、ファーストフィル、セカンドフィルと呼ばれます。ファーストフィルは与えるフレーバーの強さが特徴であり、ウイスキーに強い香りと風味を付与します。

リフィル(Refill)

ファーストフィルのカスクを再利用するたびに、セカンドフィル、サードフィルと変化しますが、ファーストフィル以外のカスクを総称してリフィルカスクと呼びます。再利用するたびにウイスキーに与えるフレーバーの強さは弱まりますが、優しい味わいとほのかな香りを与える場合はセカンドフィル以降のカスクが使用されます。

ウイスキーの熟成期間に関する用語

ウイスキーの熟成期間は、カスク自体の値段や、最適な投資期間などに大きく影響をするため、必ず覚えておきたいところです。

カスクを選ぶ際も投資の予算や、運用の方針から適切な熟成期間を選ぶことでカスクを選びやすくなります

それぞれの用語に対する投資額と投資期間の関係について下記の表にまとめましたので参考にしてください。

熟成度 熟成期間 投資額 最適な投資期間
ニューメイク 3年未満 ★☆☆☆☆ 15年以上
エマージング 3年~10年未満 ★★☆☆☆ 15年以上
インターミディエイト 10年~20年未満 ★★★☆☆ 10年以上
プレミアム 20年~30年未満 ★★★★☆ 5年以上
ブルーチップ 30年以上 ★★★★★ 5年以上

ニューメイク

熟成期間3年未満の蒸留したてのウイスキーをニューメイク(ニューポッド)と呼びます。蒸留直後のウイスキーは私たちがよく知る琥珀色ではなく無色透明の液体です。カスクによる熟成によって無色透明から琥珀色に変化します。投資額は最も安いですが、最適な投資期間は最も長く、老後を含めた長期的な資産運用におすすめになります。

エマージング

熟成期間3年~10年未満のヴィンテージ物としては商品化が難しい状態の原酒のことをエマージングと呼びます。熟成期間を表記しないノンエイジウイスキーの場合はこの状態の原酒もブレンドされますが、若い原酒はアルコールの刺激が強く、熟成感もないため高い評価を受けにくいです。ニューメイクと同様に長期運用向けの商品になります

インターミディエイト

熟成期間10年以上20年未満のインターミディエイト原酒は、蒸留所のスタンダードボトルであればそのまま使われる状態といえるほど熟成が進んでいます。投資額はニューメイクとエマージングと比較すると高いですが、最適な投資期間は短くなり、中期で投資するカスクといえるでしょう。

プレミアム

熟成期間20年以上30年未満の場合はプレミアムと呼ばれ、すでに長期的に熟成が進んだ原酒です。投資額も高く、5年程度を目途に投資する短期投資向けの商品になります

ブルーチップ

熟成期間30年以上で非常に高い価値を持つカスクをブルーチップと呼び、ウイスキー樽の頂点ともいえる最高級カスクです。人気の蒸留所の長期熟成カスクは世界中の愛好家が欲しがる商品であり、保有期間に関わらずリターンを狙いやすい商品といえます。ただし、投資額はどの原酒よりも高く、中には1億円近い価値があるカスクも存在します。

ウイスキーのカスク投資における熟成期間を含めた選び方について詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。

ウイスキーの樽買い投資の選び方と購入金額について詳しく解説!

ウイスキーの製造地に関する用語

スコットランドではウイスキーの製造地が6つに分けられます。

製造地によってウイスキーの香りや味の特徴も変わってきますので、それぞれの地域についても学んでいきましょう。

また、製造地域ごとに資本成長率も異なりますので、投資の参考にしたい方はこちらの記事をチェックしてください。

今後のウイスキー投資の展望は? 市場の成長性を徹底解説!

スペイサイド(Spayside)

スペイサイドはスコットランドのハイランド地方の東側に存在するスコッチウイスキーを代表する地域です。ハイランド地方の一部ではありますが、50以上の蒸留所が密集しているため、製造地の分類においてスペイサイドは独立した地域として分類されるのが一般的になります。マッカラングレンリベットなど人気の蒸留所も多く、果実の甘みがある飲みやすいウイスキーが多く生産されているのが特徴です。

スペイサイド地域についてさらに詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。

スコッチウイスキーの本場スペイサイドの魅力と代表的な蒸留所のご紹介

アイラ(Islay)

スコットランド北西のヘブリディーズ諸島の最南端に位置する島、アイラ島はスコッチの聖地とも呼ばれるほどウイスキーの製造が盛んな島です。海に囲まれた自然豊かな島はウイスキーの製造に適しており、スコッチ特有のスモーキーな香りとアイラ島の海風を感じられる潮のフレーバーが特徴のウイスキーが生産されています。ラフロイグアードベッグなど、好き嫌いが分かれやすい個性的なウイスキーが多いです。

アイラウイスキーの特徴と蒸留所について詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。

アイラモルトウイスキーとは?特徴や生産方法、蒸留所などをご紹介

ハイランド(Highland)

ハイランド地域はウイスキーの製造地としては最も広い分布になります。40の蒸留所が存在し、その中でもグレンモーレンジィダルモアは有名です。ハイランドは広大であるため東西南北で特徴が異なり、すべての地域に共通した特徴はありません。スペイサイドのように飲みやすいウイスキーだけでなく、スモーキーで個性的なウイスキーも生産しています。

ハイランドウイスキーの銘柄と地域ごとの特徴について詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。

ハイランドウイスキーのおすすめ銘柄8選と地域ごとの特徴について

ローランド(Lowland)

ローランドはウイスキーの製造地としてハイランドに次ぐ2番目の広さです。蒸留所の数は少ないですが、ブレンデッドウイスキーに欠かせないグレーンウイスキーの有力な生産地になります。クセがなく飲みやすいウイスキーを中心に生産しており、ウイスキー初心者も手を出しやすい銘柄が多いです。

キャンベルタウン(Campbeltown)

キャンベルタウンはスコットランドの南方にあるキンタイア山地の麓に位置し、キンタイア半島先端にある町です。最盛期は数多くの蒸留所がありましたが、現在では数を減らし、スプリングバンクをはじめとする歴史と実績のある蒸留所だけが残っています。香り豊かでオイリーかつ塩っぽい風味のウイスキーが生産されています。

アイランズ(Islands)

アイランズはスコットランド本土とアイラ島を除くすべての島を指します。オークニー島、スカイ島、マル島、ジュラ島、アイル島、アラン島がアイランズに分類され、オークニー島のハイランドパークや、スカイ島のタリスカーが有名です。アイランズは対象となる島がバラバラの位置に存在するため、共通した特徴はありません。

ウイスキーのテイスティング用語

最後にウイスキーの味を表すテイスティング用語を学んでいきましょう。

モルティ

シリアル系、穀物由来の香りや味わいがある場合に使います。ウイスキーの原料は大麦をはじめとする穀物であるため、原料の味が活きているといえます。

ピーティ

麦芽の乾燥に使う燃料にピート(泥炭)を使用すると、ウイスキーに燻製のようなスモーキーな香りが付与されます。スモーキーな香りの中でも良質なものをピーティと表現します。

フルーティ

レモンオレンジなどの柑橘類、リンゴブドウなどのフルーツ、イチゴチェリーなどのベリー類など種類を問わずフルーツの甘い香りや風味のするウイスキーをフルーティと表現します。

フローラル

ヘザー、スミレ、バラなど草花の香りや味わいのあるウイスキーに使います。ハーブに関してはハーバルと表現されることも。

スパイシー

ペッパーや、ナツメグなど刺激のある味わいを持つウイスキーはスパイシーと表現されることがあります。草花の風味であるため、正確な分類としてはフローラルです。

ウッディ

カスクによる熟成は樽自体の木を思わせる香りも移ります。熟成の方法によってウッディな香りは弱くなる場合と強くなる場合があります。

オイリー

バターやオリーブオイルのような脂の香りをオイリーと表現します。舌にまとわりつくようなとろみのあるウイスキーもそのように表現されます。

サルファリー

硫黄臭のするウイスキーのことです。温泉卵のような香りがする個性的なウイスキーに使用されます。

まとめ

カスク投資を中心にウイスキーに関する用語を解説しました。

カスクインベストメントでウイスキーの投資用カスクを選ぶ際に分からない言葉があれば、こちらの記事を参考にしてくださいね。

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