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12年物のウイスキーの魅力とおすすめの銘柄をご紹介!

2021.08.21 / 最終更新日:2022.05.10

ウイスキーの銘柄には〇〇年と熟成年数が表記されていますが、その中でも最も多い年数が12年です。

12年物のウイスキーが多い理由はバランスにおいて優れていることが挙げられ、香り、生産コスト、風味などすべてを考慮すると最も合理的な年数であるといえます。

また、同じ銘柄で比較しても最も入手しやすいことが多いことから、ウイスキーの入門酒になるのが12年物です。

この記事では12年物のウイスキーの魅力を解説し、おすすめの銘柄を紹介します。

この記事のポイント

  • 12年物のウイスキーの魅力を解説
  • グレンリベットやボウモアを始めとする12年物でおすすめの銘柄を紹介

よくあるウイスキーの熟成年数への勘違い

ウイスキーの熟成年数について、12年物は熟成期間が12年の原酒のみをブレンドして製造していると勘違いしている方もいるかもしれません。まずは、ウイスキーの熟成年数に対する正しい知識を解説します。

12年物のウイスキーは必ずしも12年物の原酒のみを使用しているとは限りません。

ウイスキーは基本的に複数の樽から抽出された原酒をブレンドしてボトル詰めすることで販売される商品ですが、ブレンドをする際に品質を高く保つために熟成期間の異なる原酒がブレンドに使用されることがあります

ウイスキーの熟成年数を表記する基準を下記の図に分かりやすくまとめました。

熟成期間が12年、15年、20年の原酒をブレンドした場合、一番若い年数の原酒を基準にして熟成期間を表記するルールがあります

このようにブレンドされてボトル詰めされたウイスキーは、12年物として売り出される仕組みです。

ヴィンテージ物のウイスキーは必ずしもその年の原酒がブレンドされた商品ではないことを理解しておきましょう。

ウイスキーの熟成期間による違いについて詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。

ウイスキーの熟成期間による味の変化とカスク(樽)の役割について

12年物のウイスキーの魅力


12年物のウイスキーの魅力は主に3つあります。

  • ピート香が味わいやすい
  • コスパがよく安い
  • バランスがいい

それぞれ詳しく解説します。

ピート香が味わいやすい

ウイスキーは熟成年数が経つほど複雑で深みのある味わいに変化しますが、失われるものもあります。それはスコッチウイスキー特有のピート香です。

ピート香はウイスキーの製造過程において乾燥に使用されるピート(泥炭)特有のスモーキーと形容される燻製のようなニオイのことであり、好き嫌いが分かれやすい香りとなっています。

ただし、ウイスキー愛好家は良質なピート香をピーティーと表現するほど、昔から愛されてきた香りでもあります。

クセのあるピート香は熟成期間を経るほど失われますが、12年物のウイスキーはピート香が味わいやすいバランスのいい熟成期間です

もしも、スコッチウイスキー特有のピート香を堪能するなら熟成期間の長い銘柄を選ぶよりも、12年物を選択するのが最適になります。

ウイスキーのピートや、ピート香を堪能できる銘柄について詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。

ウイスキーのピートとは? ピート香の強いウイスキーの飲み方も解説!

コスパがよく安い

12年物のウイスキーは特定の銘柄の中でも熟成期間が若く、最も入手しやすい銘柄として販売されていることが多いです。

よって、銘柄で比較すると最も安く、ブランドのイメージを決定付けるウイスキーであるため完成度が高く、コストパフォーマンスが良いウイスキーになります。

入手が簡単であることからウイスキー初心者にもおすすめできる商品であるといえるでしょう

ただし、原酒不足である蒸留所では一番熟成期間が若い12年物のウイスキーが高騰しているケースもあります。

このような銘柄では熟成期間を表記せず、12年よりも熟成期間が若い原酒も使用するノンエイジウイスキーが入手しやすい商品となっていることも。

生産状況によっては必ずしも12年物のウイスキーが安いとは限らないので気をつけましょう

ノンエイジウイスキーについて詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。

年数表記がない「ノンエイジウイスキー」の魅力とおすすめの銘柄とは

バランスがいい

ウイスキーを味わう上で重要なのはバランスです。熟成期間の長いウイスキーは価値が高く毎日味わうことは難しいので、開栓するとすれば特別な日に限定されます。

蒸留所の視点に立っても長期熟成にはコストがかかるので、熟成期間の長いウイスキーはあまり生産されないのが現状です。

特別な日でなくても気軽に味わうことができるウイスキーで、蒸留所もコストを大きくかけずに生産が可能なバランスを追求すると12年という年数にたどり着きます。

また、味わいに関しても熟成期間の若いウイスキーはアルコールの刺激が強く、低品質であると評価されることも多いです。

品質を求める上でも12年という熟成期間はバランスのいい年数になります。

このバランスが現在のウイスキーにおいて12年物が主流となっている理由です

12年物のウイスキーでおすすめの銘柄

12年物はウイスキーにはさまざまな種類がありますが、その中でも知名度が高くおすすめの銘柄を紹介します。

  • ザ・グレンリベット 12年
  • ボウモア 12年
  • ザ・マッカラン 12年
  • ジョニーウォーカー ブラックラベル 12年
  • 山崎 12年

それぞれ詳しく解説します。

ザ・グレンリベット 12年

ザ・グレンリベット 12年はスコッチウイスキーを代表するウイスキーであり、シングルモルトの原点とも呼ばれています。

ウイスキー年鑑の『The Original Malt Whisky Almanac』では「最高級かつ世界で最も人気と価値のあるモルトウイスキー」と評価された完成度の高い銘柄として知られています。

トロピカルフルーツのようなフルーティーな香りに、バニラハチミツの甘い風味が楽しめる飲みやすいウイスキーです。

価格もリーズナブルで入手しやすいため、総合的に優秀であることからウイスキー初心者におすすめの銘柄になります

ザ・グレンリベットについて詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。

シングルモルトウイスキーのザ・グレンリベットとは?種類も紹介!

ボウモア 12年

ボウモア 12年はスコットランドの中でもアイラ島で製造されるウイスキーです。

アイラウイスキーはピート香が強くクセのあるウイスキーが多いですが、ボウモアはピート香のバランスがよい銘柄になります。

ピート香と共に潮の香りを感じられ、ハチミツの甘みとダークチョコレート思わせるコクが特徴です。

12年物のウイスキーはピート香を楽しむのに最適なウイスキーであるため、ピート香が特徴のボウモア 12年もおすすめになります

ザ・マッカラン 12年

ザ・マッカラン 12年は品質をこだわりぬいた12年物のウイスキーの中でも高級なウイスキーになります。

華やかな風味から「シングルモルトのロールスロイス」とも呼ばれており、液体の鮮やかな色合いも非常に美しいです。

シェリー樽による熟成特有の芳香な香りと果実の濃厚な甘みに微かなスパイスが効いています。

高級ウイスキーであることから12年物でも値段は多少張りますが、ザ・マッカランを初めて飲む方や、お金を気にせず外れのないウイスキーを飲みたい初心者の方にもおすすめです

ジョニーウォーカー ブラックラベル 12年

ジョニ―ウォーカー ブラックラベル 12年はジョニ黒の愛称で親しまれるウイスキーです。

販売量は世界一のウイスキーであり、昔は高級でしたが現在は購入しやすい価格に落ち着いています。

スコッチウイスキー特有のスモーキーさを感じられるフレーバーにオレンジレーズンの甘みのある味わいです。

コンビニエンスストアスーパーマーケットでも販売されている身近にあるウイスキーであるため、ウイスキー初心者が最も気軽に購入しやすい商品になります
ジョニーウォーカーとは?種類や味わい、おすすめの飲み方

山崎 12年


山崎はサントリーが販売するジャパニーズウイスキーの中でも人気のある銘柄です。

ジャパニーズウイスキーが世界に評価されたことから、原酒が不足し、12年物の山崎でも高い価値を持つようになっています。

芳香な香りと繊細で複雑な味わいは、ISC(インターナショナル・スピリッツ・チャレンジ)でも金賞を受賞するほどの高い評価です。

日本で製造されたウイスキーであることから日本人の口にも合いやすいですが、価格が高騰しているため、購入するハードルが高くなっています

まとめ

12年物のウイスキーの魅力とおすすめの銘柄について解説しました。

12年という熟成期間はさまざまな視点から考えてもバランスがよく、魅力的な銘柄が多く存在する熟成期間です。

ウイスキー初心者の方は12年物のウイスキーから飲み始めるとよいでしょう。

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