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戸河内ウイスキーの種類と味わい、おすすめの飲み方

2022.12.20 / 最終更新日:2022.12.20

戸河内ウイスキー(とごうちウイスキー)とは、広島の中国醸造が製造しているブレンデッドウイスキーになります。

スコットランドからの輸入原酒をブレンドしており、熟成を計画がとん挫して使用されなくなったトンネルで行っていることが特徴です。

ミディアムピートの原酒が含まれていることからスモーク香がありますが、甘く穏やかな味わいとなっています。

この記事では、戸河内ウイスキーの種類と味わい、おすすめの飲み方を紹介します。

この記事のポイント

  • 戸河内ウイスキーの種類と味わいを紹介
  • 戸河内ウイスキーのおすすめの飲み方を解説

戸河内ウイスキーとは

株式会社サクラオブルワリーアンドディスティラリー - https://www.sakuraodistillery.com/

戸河内ウイスキー(とごうちウイスキー)は、広島の中国醸造によって製造されているブレンデッドウイスキーであり、2003年から発売されています。

中国醸造におけるウイスキー作りの歴史は深く、1938年~1989年までウイスキーの製造を行っていたことがあり、一度は中止されましたが、2018年に桜尾蒸留所(SAKURAO DISTILLERY)という形で再開しています。

かつて中国醸造で製造し、貯蔵していたウイスキーとスコットランドの輸入原酒をブレンドしており、穏やかで甘い味わいの中にかすかなスモークを感じられるのが特徴です。

戸河内ウイスキーの歴史と製造方法について見ていきましょう

中国醸造におけるウイスキー作りの歴史

1918年に設立された中国醸造は、広島の廿日市市桜尾町にある伝統的な焼酎蔵であり、日本における老舗の酒造メーカーです。

1938年から自社でのウイスキーの製造を開始し、ジャパニーズウイスキーの冬の時代と言われた1989年にウイスキーの製造を終了しています。

1980年代初頭に販売されたグローリーウイスキー・エキストラが主力の銘柄です。

ウイスキーの原酒を新たに製造することは無くなりましたが、2003年にブレンデッドウイスキーの戸河内ウイスキーの販売を開始しました。

国内への流通よりも海外展開を重視しており、9割はヨーロッパへの輸出となっています。

戸河内ウイスキーという形で中国醸造のウイスキーは販売されていますが、シングルモルトの復活を望む声も多くありました

中国醸造の創業100周年を記念して2015年に開始したプロジェクトが桜尾蒸留所(SAKURAO DISTILLERY)であり、2018年に設立されています。

2021年には、新たに設立された桜尾蒸留所の待望のシングルモルトである「シングルモルトジャパニーズウイスキー桜尾」が発売されました。

中国醸造によって設立された新たな蒸留所である桜尾蒸留所について知りたい方は下記のページをチェックしてください。

桜尾蒸留所 - 中国醸造

戸河内ウイスキーの製造方法

戸河内ウイスキーの構成原酒は、スコットランドから輸入した原酒を中国醸造特有の環境で熟成させたものがメインです。

原酒の種類はノンピートとミディアムピートがあり、原酒にミディアムピートが含まれることでかすかなスモーク香が生まれています。

戸河内ウイスキーの最大の特徴は熟成環境にあり、トンネルで熟成させています。

このトンネルは、かつて鉄道に利用する目的で掘り進められており、現在では幻と呼ばれる広浜鉄道の今福線のルートとして利用される予定でした。

しかし、計画がとん挫したことにより、トンネルだけが残りますが、これを中国醸造が再利用します。

トンネルの気温と湿度が年間を通してウイスキーの熟成に適していることを利用して、戸河内ウイスキーの製造に利用されるようになったのです

今福線の工事はほぼ完成していましたが、さまざまな要因で中止になったことから未成線となったことから、現在にもさまざまな遺構が残っています。

その内の1つのトンネルが中国醸造の柔軟なアイデアにより、今日もウイスキーの製造に再利用されています。

戸河内ウイスキーの種類と味わい

戸河内ウイスキーの種類と味わいについて紹介します。

  • 戸河内ウイスキー
  • 戸河内ウイスキー8年
  • 戸河内ウイスキー SAKE CASK FINISH(サケカスクフィニッシュ)
  • 戸河内ウイスキー BEER CASK FINISH(ビアカスクフィニッシュ)
  • 戸河内ウイスキー 珈琲
  • 戸河内ウイスキー 抹茶

戸河内ウイスキー

画像引用:https://www.sakuraodistillery.com/blended/

白いラベルが目印の戸河内ウイスキーは、いくつかの種類の中でもスタンダードボトルに該当する銘柄です。

ハニーナッツコーンフレークの香りの中にかすかなスモークが感じられ、穀物とハチミツの穏やかで甘みのある味わいが特徴になります。

戸河内ウイスキーは限定品が多いため、初めて飲むのであればこちらの銘柄を探すことを推奨します

戸河内ウイスキー8年

画像引用:https://www.sakuraodistillery.com/blended/

熟成年数が表記された銘柄であり、スタンダードの戸河内ウイスキーの上位に位置する限定ボトルです。

香りや味わいの方向性はスタンダードと比較してクセを強くしており、スモーキーかつスパイシーでドライな後味が特徴になります。

スタンダードよりもクセのある味わいを楽しみたい方におすすめです

戸河内ウイスキー SAKE CASK FINISH(サケカスクフィニッシュ)

画像引用:https://www.sakuraodistillery.com/blended/

SAKE CASK FINISH(サケカスクフィニッシュ)は、白ワインの熟成に使用したオーク樽で純米酒を熟成させた後に、戸河内ウイスキーの熟成に再利用しています。

白ワイン由来の風味が強くブドウの酸味が感じられ、純米酒の影響による黒糖のような甘味も楽しめます。

ユニークな製造方法ではありますが、多くの人々から支持を得ているフルーティーで甘みのある味わいのウイスキーが好きな人に向いています

戸河内ウイスキー BEER CASK FINISH(ビアカスクフィニッシュ)

画像引用:https://www.sakuraodistillery.com/blended/

BEER CASK FINISH(ビアカスクフィニッシュ)はその名のとおり、フランスのIPAビールに使用された樽で戸河内ウイスキーを熟成させたものです。

ビール由来の爽やかなホップの香りが特徴的であり、甘みと苦みが同居する味わいとなっています。

個性的な味わいを持つ戸河内ウイスキーを飲みたい方におすすめの銘柄といえるでしょう

戸河内ウイスキー 珈琲

画像引用:https://www.sakuraodistillery.com/blended/

こちらの戸河内ウイスキーは、中国醸造で製造されたコーヒー浸漬酒にウイスキーをブレンドした日本の酒税法ではリキュール類に該当する銘柄です。

コーヒーを加えたことにより、味わいに深みが出ており、ミルクと一緒に飲むのも推奨されています。

ウイスキーとコーヒーはカクテルになるほど相性のいい組み合わせとなっているので、入手できる機会があれば試してみたい銘柄です。

ウイスキーのコーヒー割りについてはこちらの記事で紹介しています。

ウイスキーのコーヒー割りの種類は? カクテルの作り方をご紹介

戸河内ウイスキー 抹茶

画像引用:https://www.sakuraodistillery.com/blended/

珈琲と同様に京都宇治抹茶を加えたお茶浸漬酒を戸河内ウイスキーにブレンドしたウイスキーリキュールです。

穏やかなお茶の香りとウイスキーの甘い香りが上手く調和しており、まろやかな味わいとなっています。

ウイスキーとお茶の組み合わせも相性がよく、アルコール度数が18度となっているため、アルコールに弱い人でも飲みやすいです

ウイスキーのお茶割りについて詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。

ウイスキーのお茶割りは和食にも合う飲み方! 作り方や種類をご紹介

戸河内ウイスキーのおすすめの飲み方

戸河内ウイスキーのおすすめの飲み方を紹介します。

  • ロック
  • ハイボール

それぞれ詳しく見ていきましょう。

ロック

戸河内ウイスキーは、ロックなどの香りが立ちやすい飲み方と相性が良いです。

ロックにすることで、甘い香りの中でクセのあるスモークを感じやすくなります

個性的な風味を楽しむなら、ロックで飲むのがおすすめです。

ロックの作り方について詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてください。

ウイスキーのロックのおすすめの飲み方は? おいしく飲むための作り方もご紹介

ハイボール

反対に戸河内ウイスキーのクセのある香りや風味が苦手で飲みやすくしたい場合は、ハイボールがおすすめです。

戸河内ウイスキーが持つピート由来のスモークが弱くなり、甘みが前面に出て爽やかで飲みやすくなります。

特にウイスキーリキュールはハイボールとの相性がいいので、自分の好みや銘柄と相談しながら飲み方を決めましょう

まとめ

戸河内ウイスキーは、古くからウイスキー作りに取り組んできた中国醸造が現在の時点ではメインで販売している銘柄になります。

桜尾蒸留所(SAKURAO DISTILLERY)の設立により、中国醸造のシングルモルトウイスキーが製造されているので、戸河内ウイスキーだけでなく、こちらの展開も期待したいところです。

リキュール類も含めて種類が豊富ですが、スタンダードボトル以外は限定販売となっているので、気になる方はスタンダードボトルから探してみましょう。

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