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バルヴェニーとは?種類や味わい、おすすめの飲み方

2022.05.24 / 最終更新日:2022.05.24

バルウェニーはスコットランドのスペイサイドエリアで作られているシングルモルトです。

ウイスキー初心者の方はスペイサイドエリアにぴんとこないと思いますが、スコットランドは広大な土地のためエリア別にウイスキーの味わいが違い、各エリアの各蒸留所はスコッチウイスキーの製法にプライドを持っています。

スペイサイドとは、ウイスキーの生産で有名なスコットランドにおける6大生産地の1つ。

国土は日本より狭いですが、スコットランドの約150蒸留所のうち、半数近くを占める50以上の蒸留所が存在します。

自然も豊かで、世界有数のウイスキーを送り出しているエリアとしても有名です。

マッカランやグレンフィデックといった銘柄もスペイサイドエリアになります。

レンフィデックといえば、世界で最も評価されているシングルモルトとしても知られていますね。

そして、バルウェニーはグレンフィデックと同じウィリアム・グラント&サンズ社でリリースされているウイスキーになるんです!

この記事のポイント

  • バルウェニーの伝統の製法や歴史を紹介
  • バルウェニーの味わいを堪能できるおすすめの飲み方を解説

バルウェニーの特徴や味わい

バルウェニーはシングルモルトウイスキーに分類されます。

ウイスキーのモルトとは?モルトウイスキーの種類と飲み方を紹介!

種類 内容
シングルモルトウイスキー 1つの蒸溜所で大麦を原料にしてつくられる
グレーンウイスキー 1つの蒸溜所で小麦などの穀物を原料にしてつくられる
ヴァテッドウイスキー 複数の蒸溜所のシングルモルトウイスキーのみを混ぜてつくられる
ブレンデッドウイスキー 複数の蒸溜所のシングルモルトウイスキーとグレーンウイスキーを混ぜてつくられる

グレンフィデックと創業者が同じなので、若干味わいが似通っていますが、バルヴェニーはグレンフィディックよりも、甘味と麦の芳醇な香りが強いのが特徴です。

現在、日本国内ではサントリーがバルヴェニーを販売しています。

シングルモルトの味わいの醍醐味の一つでもある、麦の風味を堪能したい方におすすめのウイスキーです。

グレンフィデックが初心者向けとするとバルウェニーは若干ツウよりといえるかもしれません。

それほど、豊かで贅沢、芳醇な味わいに特徴があるのです。

バルヴェニーとは、ゲール語で「山の麓の集落」という意味の古城に由来しています。

バルヴェニーの発祥は、スペイサイド地方のダフタウン地区にて13世紀に建てられ、その後廃城となった「バルヴェニー城」になります。

その後、1892年にグレンフィディックの創業者であるウィリアム・グラントが麓の跡地を購入し、ウイスキーの蒸溜所が建てられました。

また、ダフタウン地区は別名「ウイスキータウン」とも呼ばれています。

1500人の人口の街に(モートラック、グレンフィディック、バルヴェニー、コンバルモア、ダフタウン、グレンダラン、キニンヴィ)7つの蒸留所がひしめき合っているのです。

パルヴェニー蒸留所はグレンフィデック蒸留所内に位置しており、兄弟的な関係にあります。

創業者が同じウィリアム・グラントだからですね。

バルヴェニーの製法

パルヴェニーの原料となる大麦と酵母はグレンフィデックと全く同じものが使われています。

ただし、バルウェニーの仕込み水の水源はコンヴァル丘陵からの数十の泉の湧水を使用しているのに対し、グレンフィディックは敷地内の涌水を使用しています。

また、製造方法も異なります。

バルヴェニーは職人の手で行う伝統の製法「フロアモルティング」を今も守り続けており、原料のかくはん作業以外はすべて手作業で行われています。

いわゆるハンドクラフトで丁寧に作られたウイスキーなのです。

まず、麦芽の乾燥は約20時間かけてピートを焚き、それ以降は無煙炭が使われます。

バルヴェニーのキルンはピートと無煙炭の焚き口がわかれているので、熱の使い分けができます。

ステンレス製の糖化槽で60時間ほど発酵させたあと、ポットスチル(蒸溜器)へ移します。

蒸溜につかう蒸溜釜も特徴的。

バルヴェニーボールと呼ばれるネックにこぶが付いた独特の蒸溜釜を採用しています。

グレンフィディックのスチルよりもネックがやや長いのが特徴です。

蒸溜後の原酒の熟成には、バーボン樽・シェリー樽だけではなく、ワイン、ポートワインの樽など、様々な組み合わせを実践しています。

バルヴェニーってどんなウイスキー?

スペイサイドモルトは優雅な香りと果実の繊細な味わいが特徴であり、ウイスキー初心者でも飲みやすく世界的に評価が高い銘柄が数多く存在します。

バルヴェニーも多聞にもれず、上品で華やかな香りが特徴で、濃厚な蜂蜜やバニラの味わいの中にオレンジの酸味をかんじることができます。

職人がほぼ手作業で作っているウイスキーなので、他とは違う贅沢な味わいが期待できるでしょう。

バルヴェニーの蒸留所の歴史

バルヴェニー蒸溜所は、グレンフィディック蒸溜所の設立の5年後、1892年に、ウィリアム・グラントによって設立されました。

建設当初はグレンフィディックの生産を拡大するため第2工場として建てられたそうです。

家族経営でありながら、年間500万L以上ものウイスキーを出荷できる、優れた生産能力を誇っています。

こじんまりとした建物から生み出す量とは想像もつきませんが、これはスコットランド内でも上から数えて10番以内に入るほどです。

しかし、バルヴェニーは手作業で生産しているので、グレンフィデック蒸留所の生産量が多いということなのでしょう。

バルヴェニーの種類

バルヴェニーのおススメラインナップをご紹介します。

バルヴェニー 12年 ダブルウッド

画像引用:サントリーオフィシャルサイト

バーボン樽で熟成後にシェリー樽で熟成して、12年原酒を熟成したバルヴェニーの看板ともいえるボトルです。

深みとコクのある甘い味わいの中にスパイシーな部分が垣間見られ、上質な大人のウイスキーの雰囲気をまといます。

アロマは熟成樽の甘いフルーティさの中にオレンジの酸味や干し草が混じります。

味わいはバニラの力強いコクがあります。

バルヴェニー14年 カリビアンカスク

画像引用:サントリーオフィシャルサイト

バーボン樽で熟成した原酒をカリビアンラムの樽に詰めかえ後熟させたボトルです。

南国のパパイヤやマンゴーのようなトロピカルフルーツのようなまろやかなコクや甘さが楽しめる1本です。

ダークラムの樽は風味・香味が強いので製菓の工程にも使用されています。

アロマはクリーミーなトフィー・フルーティな熟成香、味わいはバニラ・トロピカルフルーツの、ラムレーズンアイス。

バルヴェニー17年 ダブルウッド

画像引用:Amazon.co.jp

バーボン樽で熟成させた原酒をシェリー樽に詰め替えて追加熟成したのが「ダブルウッド」です。

使われている樽はバルヴェニー 12年ものと同じですが、17年の方が芳醇でリッチな豊かさに深いコクがさらに増している印象。

アロマも12年のバルヴェニーより樽香が強く、深い琥珀色で、はちみつやアーモンドを思わせる香りが特徴的です。

甘さがありながらスパイシーで、重層的な厚みのある味わいながらも滑らかな舌触りです。

バルヴェニーのおすすめの飲み方

おすすめの飲み方は薄めずにそのままグラスに注いで飲むストレートです。

加水はしすぎるとやや薄い印象になってしまい、せっかくの樽香が弱まってしまいます。

出来れば、ハイボールや水割りは避けてストレートでチェイサーやおつまみを用意してじっくりと味わうことをおすすめします。

または大きめの氷にバルヴェニーを注いでロックで飲むのもいいでしょう。

まとめ

現在、サントリーの公式サイトではパルヴェニー12年ダブルウッドとパルヴェニー14年カリビアンカスクのみしか販売していません。

手作業で丹念に作るゆえに中々手に入れることが難しいウイスキーですが、モルトの深いコクと甘みが存分に味わえるので一押しの一品です。

20年以上の掘り出し物もありますので、見つけたら是非、堪能してみてください。

 

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